1月から、中学受験が本格スタートしますね。
過酷な受験戦争を乗り越えて、志望校に無事合格・進学できたのなら、それはとても素晴らしいこと。その一方で、残念ながら志望校に合格できなかった子も出てきます。
でも安心してください。中学受験で志望校に合格できなかったということは、けっしてマイナスではないから。むしろ、プラスであることのほうが多いという現実がありますよ。
この記事では、某進学塾で早慶附属高校クラスの担当講師をしている私・ナナが、中学受験を失敗してしまった子に対して、明るい未来があることを具体的に伝えます。
逆に、中学受験で志望校に合格した場合は閲覧注意! 読まないほうがいいので、このブログを閉じてしまってくださいね。
中学受験不合格は本当に「失敗」なのか
中学受験勉強って、小学生にとっては極めて過酷なもの。
実は私自身、中学受験経験者。なので、その辛さはよーくわかります。
過酷な経験をしたからなのか、「必死に受験勉強を頑張ったんだから、とにかく私立中学校に行きたい!」って子は多く、よくわからない私立中学校や、それほど志望していない滑り止め校に進学する子は後を絶ちません。
でもね、もし「大学進学」ということを考えるのなら、本当にその私立中学校は通う価値があるのかどうか、慎重に考えたほうがいいのです。
忖度なしに書きますが、中途半端な私立中学校に行くぐらいなら、公立中学校から高校受験をしたほうが大学進学という点でははるかにいいってことが多いです。私が講師として教えている某進学塾の早慶附属高校受験クラスを見ればよくわかります。
では、どこが「中途半端な私立中学校」なのでしょうか。
合不合判定テスト結果と高校受験での適正目標校の関係
中学受験生ならお馴染みの合不合判定テスト。私の経験上(その他、多数のソースから)、小6の2学期以降、合不合判定テストでどの程度の偏差値をとれていたかで、その子が高校受験で目指せる目安がだいたいわかります。
- 早慶附属高校を目指せる
- 国立や開成・慶應女子などの私立最難関も射程に入る
- MARCH附属高校は余裕
- MARCH附属高校を目指せる
- 早慶附属高校も射程に入る
- 都立日比谷、都立西、横浜翠嵐、湘南、県立浦和、県立千葉など、公立最上位を目指せる
- MARCH附属高校も射程に入る
つまり、中学受験時に合不合判定テストで小6の2学期以降に出していた偏差値の1ランク・2ランク上の高校が、高校受験では適正目標校になるということです。
さすがに男女御三家、男女新御三家クラスや早慶附属中学校に進学するなら問題ない思いますが、それを下回る私立中学校なら、「大学」という観点でいえば進学するかどうかは考えてみてもいいかもしれません。
例えば、MARCH附属中学校はとてもいい学校だけど、そこに合格できる子が公立中学校に進学して高校受験勉強を真面目に頑張れば、早慶附属高校だけでなく筑駒・筑附といった国立や開成・渋幕等の最難関私立も普通に目指せるかもしれません。
合不合判定テストで偏差値50前後の子だって、地元の公立中学校に行けば学年1~3位は余裕でしょうから、高校受験では少なくとも各地域のトップ公立高校は問題なく狙えます。
これほどまでに中学受験組は、非中学受験組と比べて基礎力という点で圧倒的優位に立ちます。もちろん、それにあぐらをかかずに頑張る必要があるのは当然ですが。
このように、本当にトップクラスの私立中学校でもない限り、地元の公立中学校に進学したほうが「大学」という観点では良い選択であることが多いってことです。中学受験で志望校に合格できなかったといって悲観するのではなく、むしろ、高校受験でよりハイレベルな学校に行けるチャンスがあると考えてみてくださいね。
ちなみに、合不合判定テストで偏差値45未満しかとれていなかった子は、非受験組のちょっとできる子と大差ないです。こういう子は小学校範囲に綻びがあることがほとんどですから、「中学受験経験者」なんて妙なプライドは捨てて、小学校の基礎をしっかりとケアしてくださいね。でないと痛い目に遭います。
まとめ
御三家中学、新御三家中学、早慶附属中学レベルのトップ私立中学以外は、公立中学に進んで高校受験勉強を頑張れば、大学進学という点で逆転できる可能性が高いです。
ですから、もし中学受験で志望校に合格できなかったとしても、それは失敗じゃなくて新たなチャンスを掴んだと思って切り替えてくださいね。しっかり頑張れば必ず報われますから。
以上、某進学塾で早慶附属高校受験クラスの講師をしている私の、独断と偏見にまみれつつ多くの事実を含むお話でした。異論・反論待ってます笑